10年ほど前までは、宿泊を伴う国内ツアーの場合、宿泊施設の選び方は大きく分けて、次の3つに分けられていたと思う。その一として、まずは贅沢に宿泊施設と食事を豪勢にしたい場合は、大手のホテルや一流の老舗旅館を利用するケース。この場合は施設自体も優雅で立派なのは当然の事、夕食や朝食も専門の料理長・板長やベテランのシェフが腕によりをかけ、食材も一流のものを使用して、宿泊者に最高の料理をふるまっている。一流の料理店にも引けを取らない、最高の食事を堪能する事が出来る、お客にとっては申し分のない選択肢である。
2番目のケースとしてはそれほど宿泊施設にはお金をかけたくはないが、食事はそこそこのものを頂きたい場合。この場合は決して一流とはいえないかもしれないが、ある程度は実績のある旅館やホテル。または、オーナーが料理の実績があるペンション等がこの部類に入るのではないだろうか。超一流ではなくても、地元の食材や旬の食材を使い、一般家庭や通常の料理店などではあまりお目にかかれない食事を楽しむ事が出来る場合が多い。また、ペンションのオーナーが以前は料理人だったというケースも結構あるので、当然その場合は通常のレストラン等よりもリーズナブルな料金で温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちにといった、きめの細かいサービスが期待できる場合が多い。このケースが一番需要も高かったようである。
そして、3番目はとにかく安く、食事も特に気にしないといった場合は、とにかく料金が安い民宿や、食事がつかないコテージ等を利用するといったケースが多かったようだ。しかし、昨今、これらのカテゴリ事情も大きく様変わりしていて、昔は一流と呼ばれていた大手ホテルが買収されたり、価格競争でどんどん値段を下げていき、以前のペンションなどとほとんど変わらない料金のホテルまで出てきているようだ。そうなれば当然ペンションなども料金の引き下げにかかり、料理の質は落ち、さらには安さ勝負だった民宿などはこの価格競争についていけず、店をたたんでしまうといったケースが増えているようだ。この先まだ、どういう展開になるかは予想だにしないが、10数年前までの国内ツアーとは大きく様変わりしそうな状況である。今後もこの状況をしっかりと見据えて、自分に合った宿泊施設の選択が必要になって来ると思う。
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